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ジョージ・A・ロメロ/ゾンビの世界

 


ジョージ・A・ロメロ/ゾンビの世界
『吸血ゾンビ』

『吸血ゾンビ』
(1966年/日本公開1966年6月)
イギリス 91分

吸血ゾンビ

監督ジョン・ギリング 製作アンソニー・ネルソン=キーズ 脚本ジョン・エルダー 撮影アーサー・グラント 音楽ジェームズ・バーナード
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出演アンドレ・モレル ダイアン・クレア ブルック・ウィリアムズ ジョン・カーソン

 『ドラキュラ』(1958)などで有名な英国のハマープロ製作のヴードゥ系ゾンビ映画。舞台をハイチから英国の田舎町に移し、ヴードゥの呪術を学んだ町の有力者が住民を殺してはゾンビ化し鉱山で働かせていて、町に「奇病」の調査にやってきた医師が事件に対処するが、彼の娘も毒牙にかかりそうになって危機一髪!というのが物語の筋。怪奇ムードが抜群で、お話自体は従来のヴードゥ・ゾンビ映画の焼き直しだが、カラー作品である本作の、土気色の肌に白目を剥き、両手を突き出して迫ってくるゾンビのビィジュアルはインパクトがあり、とくに登場人物が見る悪夢の中に登場する墓の下の土の中から集団で蘇ってくるゾンビのイメージは圧巻。
 ただモダン・ゾンビ映画にみられる暴力性や残酷性はここには希薄でモダン・ゾンビ映画に慣れ親しんだ人は物足りなさを覚える部分かもしれない。ちなみに『吸血ゾンビ』という邦題だがゾンビは血を吸わない。
 『吸血ゾンビ』でも他のヴードゥ・ゾンビ映画と同様、身近な人間がゾンビに、もしくはゾンビにされるかもしれないという恐怖が描かれている。ここはハマープロの製作ということもあって、ハマーおとくいのドラキュラ映画との類似も感じさせるのだが、自分の身内が、愛するものが、死んでからモンスターと化してあの世から舞い戻ってくるという恐怖とおぞましさはモダン・ゾンビも含めてゾンビ映画の重要なファクターである。

怪奇性☆☆☆
ゾンビビジュアル度☆☆☆
ヴードゥゾンビ度☆☆☆☆



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