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ジョージ・A・ロメロ/ゾンビの世界

 


ジョージ・A・ロメロ/ゾンビの世界
『バイオハザード』

『バイオハザード』
(2001年/日本公開2002年8月)
ドイツ/イギリス/アメリカ 101分

バイオハザード〈廉価版〉

監督ポール・W・S・アンダーソン 製作ポール・W・S・アンダーソン ジェレミー・ボルト ベルント・アイヒンガー サミュエル・ハディダ 製作総指揮ヴィクター・ハディダ ダニエル・クレツキー ロバート・クルツァー 岡本吉起 脚本ポール・W・S・アンダーソン 撮影デヴィッド・ジョンソン 音楽マリリン・マンソン マルコ・ベルトラミ

出演ミラ・ジョヴォヴィッチ ミシェル・ロドリゲス エリック・メビウス ジェームズ・ピュアフォイ

 90年代に大ヒットしたゾンビをモチーフにしたTVゲームの映画化作品。『モータルコンバット』『イベント・ホライゾン』などのポール・W・S・アンダーソンが手掛けた本作だが、一時はジョージ・A・ロメロが監督するという噂もあった。ゲームの完全映画化ではないが、世界観は受け継いでいる。
 生物兵器によって汚染されゾンビうごめく危険地帯となったアンブレラ社のハイブ≠ニ呼ばれる研究所。そこに乗り込む特殊部隊員アリスたちの活躍を描く。
 本作は、主演のミラ・ジョボビッチは魅力的で、アクションホラーとしての体裁も整え、ゲームのファンにもそれなりに支持され、シリーズ化もされる人気作となった。本作のヒットが2000年代のゾンビ映画復活の契機となり、その点では功労者。だが残念ながら『バイオハザード』は何かが決定的に足りない作品のように私には思われる。
 内容は同監督の『イベント・ホライゾン』や『エイリアンVSプレデター』などと似たような話で、その二作と同様に閉鎖された空間を舞台に取るに足らない謎解きとちまちましたアクションが繰り広げられる。全体的なスリルやサスペンスも物足りない。同じことが『エイリアンVSプレデター』にもいえるのだが、『バイオハザード』は、店の前のショーケースだけはきらびやかでにぎやかでハデだが、中には大した商品は置いてないという感じの作品なのである(私がゲーム版のファンで期待しすぎていたことを差し引いても)。監督からはザック・スナイダーやロバート・ロドリゲス、ましてやサム・ライミやピーター・ジャクソンなどといった監督たちが発する才気などとうてい感じられない。その一方で、主にジャンル映画を手掛け一見それに深い理解がありそうでありながら、その手のコアなファンの熱を冷ます薄味の作品を製作してしまっているところなどが『インディペンデンスデイ』や『ゴジラ』などを手掛けたローランド・エメリッヒに似ている。最近は製作にまわることが多くなっているようだが、これ以上彼が人気ゲームや名作SFホラーのリメイクなどに手を出し台無しにしてしまわないことを祈るばかりだ。主演のミラ・ジョボビッチの好演によって物凄く救われている映画である。

主演女優の魅力☆☆☆




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