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ジョージ・A・ロメロ/ゾンビの世界 |
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『ゾンゲリア』 |
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『ゾンゲリア』
(1981年/日本公開1981年6月)
アメリカ 94分
監督ゲイリー・A・シャーマン 製作ロナルド・シャセット ロバート・フェントレス 製作総指揮リチャード・R・セント・ジョンズ 原作チェルシー・クィン・ヤーブロー 原案アレックス・スターン 脚本ロナルド・シャセット
ダン・オバノン 撮影スティーヴ・ポスター 特殊メイク/スタン・ウィンストン 音楽 ジョー・レンゼッティ
出演ジェームズ・ファレンティノ メロディ・アンダーソン ジャック・アルバートソン デニス・レッドフィールド
とある港町で次々と猟奇的な殺人事件が起こる。それまでそこは凶悪事件などとは無縁の田舎町だった。保安官は困惑しつつも調査を進める。やがてこの事件の裏に死者を蘇らせるヴードゥ教の呪術が見え隠れし始め、保安官は驚愕の事実に突き当たる…。
死者を蘇らせるヴードゥの呪術を題材にしているが、中身は「盗まれた町」や「影が行く」といった侵略SF小説風の作品となっている異色のゾンビ映画。主人公の知らないところで住民が何者かと入れ替りいつの間にか町が乗っ取られていく様をミステリータッチで描く。アメリカ映画だがどちらかというとヨーロッパ映画的なしっとりとした作風で、手堅い恐怖描写と結構過激な残酷描写がメリハリよく展開され、ホラー映画としてかなり水準の高い作品に仕上がっている。とくに残酷描写に関しては、有名な看護婦(女優さんがきれい。ここポイント高い)が病人の目玉に注射器の針を突き刺すシーンはじめ、人間バーベキュー、酸流し込みなど意外と見せ場が多い。
ひどい題名で損をしているが、『ゾンゲリア』はヴードゥ教の伝説を基にゾンビというキャラクターを非常に効果的に利用したゾンビ映画の中でも偏差値の高い部類に入る作品といえるだろう(設定に無理があるところも一部見受けられるが)。むしろゾンビ映画という先入観を抜きにしてより多くのホラー映画ファンに観賞をお勧めしたい作品である。
残酷性☆☆☆
お色気☆☆
怪奇性☆☆☆
ミステリー性☆☆☆
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